短歌誌「国民文学」今月号(1312号)
月刊の歌誌です。会員たちが詠んだ短歌の作品、批評、先人達の作品鑑賞、コラムなどを掲載しています。その他各地の歌会情報や全国大会のお『知らせなどの情報も。
活字になった自分の作品、仲間達の作品を鑑賞しながら上達のポイントを発見し歌を詠むことnの楽しさを学びます。
作品Ⅰ
作品Ⅱ
作品Ⅲ
作品Ⅳ
松村英一の歌(四四〇) 川口城司
半田良平・没八十年
御供平佶・吉田直久・川口城司・小林邦子
歌壇管見 佐伯雅司
短歌とデザイン思考(15) 吉田直久
昭和覚え書き(45) 御供平佶
歌の師・歌の友 (72) 中野たみ子
ことばにまつわるあれやこれや(21) 齋藤隆彦
本と私(46) 白田妙一
私の一首 大林美好
「沈思翰藻通信」 №11 吉田三郎
窪田空穂氏の五首 松村英一
卓上語 平野右子・仁尾岳志・富田紀子
作品批評 本田守・野田恵美子・石田吉保・石河恭子
山本美保子・平谷郁代・中田貴美恵・清野恵子
新年賀詞交換募集
転載歌
西大久保便り 昭和四十五年二月号から 松村英一
哀悼
歌会報・歌会一覧・国民文学年間予定表
編集室だより・後記
表紙画 池田信一 カット 斉藤恵子・樋森直子
ふねに立つ辺波(へなみ)がよりて平磯(ひらいそ)のげんげの花をみな浸しけり(濱名湖にて)
『荒布』
島山の青嶺をのぼる雨霧の吹きわかたれてふたつ夜となりぬ
降るあめは音やまなくて大き湖のこの汀より夜の明けむとす
この居間のただ一つなる北窓に倚り親しみし君と思はむ(𠮷野の歌)
板敷のきしむを踏みて案内びとわれをみちびく暗き奥の間
いろ褪せし小簾のひまよりうかがへり二畳(ふたひら)ほどの御座所(みましどころ)
杉木立しげりてくらき奥庭に筧をひきて絶えずひびかふ
(
(抄出 川口城司)
御供 平佶
炎天下の車はオーブン並みに焼け真夏の歌会日の高く終ふ
上りこだま車窓の市街触れさうに巨大エアバス羽田に下る
永井 正子
大会成就を祈りて長く頭をたるる吾を許されよ友らを待たす
東より西より届く申し込み大会成功させたし切に
吉田 直久
亡き人の太陽電池の腕時計今なほ時を卓に刻めり
命日にコメントニつ書き込まる君の遺ししFacebookに
佐伯雅司
ネモフィラの田の一面に咲き揺れぬ黄色の電車近づきてくる
一面をネモフィラ春の日を返し細波立つる水張田のごと
(抄出 吉田直久)