短歌誌「国民文学」今月号

 

月刊の歌誌です。会員たちが詠んだ短歌の作品、批評、先人達の作品鑑賞、コラムなどを掲載しています。その他各地の歌会情報や全国大会のお『知らせなどの情報も。

 活字になった自分の作品、仲間達の作品を鑑賞しながら上達のポイントを発見し歌を詠むことnの楽しさを学びます。

2022年11月号

 

作品Ⅰ                                       

作品Ⅱ

作品Ⅲ                                       

作品Ⅳ                                       

 

 

松村英一の歌(四〇六)                            福住悦也

 

千代國一の歌(八八)                             安保信子

 

 

 

金子愛子『浅き夢みじ』評                     三浦 武 岡本瑤子

 

秀歌十五抄                永井正子・橋本千惠子・浅野由美子・藤生 徹

 

第六十一回国民文学全国大会三重大会記                   鹿志村啓子

大会裏話                                  山岸金子

 

  

 昭和覚え書き(十一)                            御供平佶

 

百周年拾遺 こぼれ話 (その三十)                     川口城司

 

   「国民文学」叢書秀歌抄録(八十二)                      三浦 武

 

    歌の師・歌の友㊳                             中野たみ子

  

   本と私⑮                                  白田妙一

 

         歌壇管見                                 秋山かね子

 

   父の一文                                 藤原えつこ

 

   雪を恋う実朝                               吉田 直久

 

 

   卓上語                       久保田壽子・口野潤子・鳥海三枝子

 

             

 

作品批評               岡本瑤子・先山忠子・北河知子・藤生徹・吉田倫子

                   佐藤富恵・岡本和子・三澤千鶴子

 

 

「国民文学新人賞」作品募集

令和五年年刊歌集募集

新年賀詞交換募集

 

転載歌

 

 

歌会報・歌会一覧・国民文学年間予定表

 

編集室だより・後記

 

 

 

                          表紙画 池田信一 カット 石田 叶

 


今月の歌

松村英一の歌(四〇五)

砂山の砂踏みくぼめ雨の中をのぼり来れば海とどろけり          『やますげ』

わが耳に名はなつかしき駅路(はゆまぢ)の菊川の里おとろへにけり      『荒布』

 

楢の芽のしろくかがよふ春の日に小夜の中山わが越ゆるなり

この朝の汁に入れたるさわらびを食ひつつ思ふ山に萌ゆるもの

天竜はこの岸よりにせせらぎて濁(にごり)の越ゆる青石のうへ       『山の井』

隣まで焼けて残りし君が家に君がまな児の透る声聞く

牡丹咲く伝説残す京丸の山しづもりて白き木の花          『樹氷と氷壁以後』

 

          (抄出:福住悦也)

千代國一の歌(八七)

海ゆかば還るなきなり一機また一機発(た)ちゆく薄闇の中      『鳥の棲む樹』

手を振りて発ちし一機が空に映り既に小さし還るなきなり

道の端の細石(さざれ)のごとく吾を踏み過ぎし足のおと消ゆることなし  『冷氣湖』

悲しみて過(すぐ)すあさゆふ庭木木の散るあり若芽萌えくるがあり    『冬の沙』

暗きほど茂る庭木を鋏もて剪りつつ愛し素直なるもの

ダムの面の一所(いつしよ)に生(あ)るるきらら波移りひろがり万波耀ふ 『天の暁』                       

宮桑名七里の渡し跡に佇(た)ち眼にみなぎらふ揖斐(いび)の川水     『花光』

 

(抄出:安保信子) 


今月の選者の二首 2022年11月号より

御供 平佶

林立の奥を透かさず一斉の椿の若芽軒より天を

二七二人参加の歌誌に六十年時駆け抜けて代表の席

永井 正子

無花果の実のなる高さに草伸びて暗き繁みになにか息吐(つ)く

人ゐなくなりて三年向かひ家を密に取り巻く荒地野菊は

 

青木 陽子

庭に仰ぐ秋新しき空澄みて昼を鳴き継ぐ一つ蟋蟀

街空を群れなして翔ぶ鳩のかげ高層ビルの窓に散らばふ

三浦 武

アベさんの命日わたしの誕生日優先順位に祝杯を上ぐ

あんな奴らと指をあされし側ちおして国葬は拒否声あげて言ふ

吉田 直久

蛍舞ふまだまだ夏浅き那谷寺の苔の匂ひの濃く満ちてをり
路路に塵芥残る隧道を抜けて被災の友へと向かふ
(抄 吉田直久)